お疲れ様です。今日は、SSTについて少し触れておこうかなと思います。
きっと皆さんも日常でSSTを行っているのではないかなと思います。
一応、復習しておきましょう。
SSTとは…
”人が社会で生きていく上で必要な技術を習得するための訓練”です。人と上手に関わっていくスキルの身につけます。
発達障害がある場合、人の顔色を伺ったり、空気を読んだり、共感する力が弱いために、その場にそぐわない発言や行動をしてしまうこともあるでしょう。そのため、最初は形式的にでも『してはいけないこと、していいこと』を学んでいくのです。
SSTを学んでいないとどうなるか…
・極端に勝ち負けにこだわり、その場をしらけさせる。
・人に対して『デブ』『ハゲ』『ブス』などを行ってしまう。
・困っていても人に助けを求めることができない。
・自分ばかり話し、人の話を聞かないため、友人が少なくなってくる。
などが考えられます。
学生のうちはまだこういう可愛いことで済みます。
しかし、社会人になった時、これらの問題は、大きな問題と発展していきます。
・負けることを極端に嫌がるため、ひきこもりになる。
・逆に勝ち続けたい思いが強く、賭け事で一気にお金を使い果たして破産する。
・会社の人とうまくいかずに、仕事をすぐにやめざるを得ない。
・”バレンタインデーにチョコをくれたからきっと僕のこと好きに違いない…”とストーカーになる。
現実世界にこういうことが起きているのです。LDを専門とした宮口先生の書かれた書籍*にもありますが、少年院などにいる子の多くは、発達障害が見過ごされてきた子ども達と記載があります。小さい頃から体系的に教えて行かないと健全な社会生活が送れなくなってしまいます。
発達障害のある子が社会で生活していくためには、ちょっとしたスキルは小さい頃から身につけていく必要があることが理解できましたね。
ゲームでSSTを習得する
きっと皆さんがお困りなのは、ゲームで負けるとすごい癇癪…という所ではないかなと思います。先日、ブログでもあげましたので、そちらを参考にしてみてください。
ふわふわ言葉、ちくちく言葉
目に見えない言葉を、見えるものに変換するのもとても重要だと思います。
我が家では、ふわふわ言葉とちくちく言葉というのがあると教え、紙に書いておきました。ふわふわはハートの中に書いて、チクチクはバツを書き足します。
ふわふわ言葉…大好き、可愛いね、素敵だねなど言われて嬉しい言葉。
ちくちく言葉…デブ、ハゲ、ブスなど言われて不快な言葉。
子どもが幼いと、相手が笑って許してくれるから、『ブス』という言葉をふわふわ言葉なんだと誤認してしまうというケースが多くあります。
健常の子であれば、大きくなるにしたがって、相手が嫌がっていることがわかり、『あ、これはダメなのか…』と理解するでしょう。
しかし、発達障害がある場合、それができません。大人が教えていかねばならないのです。
ぜひ、紙に書いて、こういう言葉はOK、こういう言葉はNGなんだよというように明確に示してあげた方がよいでしょう。
相手に許可を求めるスキル
我が家で一番教えているスキルは、相手に許可を求める一言のスキルです。
『これ、使ってもいい?』
『チャンネル変えてもいい?』
『違うお話してもいい?』
『〇〇の話なんだけど…いい?』
『今、話しかけてもいい?』
などです。
↓私は先日こんなツイートをしました。
これ、お互いに満足いくまで使うっていう経験の方が大事。
— ゆう@発達障害児×双子ママ (@syuhutago25) January 21, 2022
長女は断るのが苦手ですぐに貸しちゃうし、次女は待てなくてすぐ奪い取ってたから、物を満足いくまで使わせてあげるのに苦労した。
双子の間では、『ちょっと待ってね』と言われたら、反射的に『終わったら貸してね』の一言が出るようになりました。
きっと社会に出たら、『ちょっと待ってね』と言っても、奪い取ってくる人や何も言わずにずー--っと隣で待っててくれる人もいるでしょう。色んな人がいる…と学ぶのは、家族の中でロールプレイが終わってからでいいと思っています。
とりあえず、正しい型を頭の中に入力しておくことがとても重要だと思います。
型をすこーしずつ外す作業は、大きくなってからでも十分間に合うと思っています。
まとめ
SSTは、小学生のうちからぜひぜひ始めておいて損はないと思います。
しかし、これは正解があるようでないので、家族の対話を深めていくチャンスです。
『ママはこう思うけど、パパはどう思う?』など、沢山の人の意見を聞くこともSSTの一歩なのではないかなと思います。
困ったことがあれば、いつでも、ご相談くださいね♪
*ケーキの切れない非行少年