双子・発達障害児の育児ブログ

8歳双子(女女)育児中の専業主婦です。自閉症スペクトラム、知的障害の我が子達の様子や施設の口コミ、書評などのブログです。よろしくお願いします。

発達性協調運動障害(DCD)の子どもに対して親ができること

こんにちは、ゆうです。

 

普段あなたはこんな風に思っていませんか?

・自閉症やADHDと診断されたけど、それと不器用って関係あるの?

・不器用で、体育の授業やそのほかの授業で支障が出ている。

・リコーダーや定規がうまく使えない。

・小学生なのに食べこぼしがひどい…。

・お子さんが不器用が故に色んな事がめんどくさいとよく言う。

 

そんなあなたに読んでほしい記事にしました。

 

この記事を読むと…

・不器用になる原因が理解できる。

・DCDを理解するために必要な情報が入手できる。

・不器用へのアプローチ方法が理解できる。

 

発達性協調運動障害(DCD)の子どもに対して親ができること

結論

急がば回れです。

 

ポイントは3つ。

① DCDの現状を知ろう。

② DCDの原因とアプローチを知ろう。

③ 不器用な子どもに対して親ができること。

 

専門的な事も話すので、ざっくり知りたい人は①と③だけ読んでください(^^♪

 

1,発達性協調運動障害(DCD)の現状を知ろう。

現状、DCDの診断がどんな風に行われてるのかを説明します。

 

実は、日本ではまだ検査が確立されていません(2023.1月現在)。

候補となる検査はいくつかあります。

 

・国際標準バッテリーM-ABC2

・DCDQ

・MOQ-T

この3つですが、まだ日本では標準化されておらず、診断できるDrが少ないのが現状。

=DCDなのに、診断されていない人がたーーーーーくさんいるって事

 

実際、発達障害児の86%は不器用で日常生活に支障が出ているとされています。(厚生労働省令和2年度障害者福祉推進事業「障害児者の感覚の問題に対する評価と支援の有効性の調査」にて)

就学児の5-10%不器用なお子さんがいます。

 

2,発達性協調運動障害(DCD)の原因とアプローチを知ろう。

次に、DCDはどうやって起こるのか、どういうアプローチがあるのかを簡単に説明したいと思います。

 

原因は2つ

①内部モデルの障害

②ミラーニューロンシステムの機能不全

 

…チーン。なんだなんだ…?難しそう!!

そうなんです、詳しく説明してしまうと2時間ぐらいかかるので、すごくざっくり話します。

 

①内部モデルの障害

例えば、テニスで、ラケットの振り方や力加減、角度、身体の使い方などが習得できたとしましょう。その人は、バドミントンや卓球、野球などの他の球技でも、再度1から運動学習しなくても、テニスで習得した手続き記憶を使って、動きの応用が効きますよね。

 

これは脳内の内部モデルが正常に働いているからなんです。

 

テニスでこのぐらいの力で打ったら相手に届くかなぁ?と運動予測を立て、実際のラケットから手→腕→肩などに伝わる感覚フィードバックと、相手にボールが届いた結果を統合して、このラケットでこのボールならこのぐらいの力で打てばいいのかと学習するわけです。

 

そして、この運動予測や感覚フィードバックを受けて、再度計画を立てるなど、脳内の小脳・頭頂葉で行われているとされています。

DCDの原因は、小脳や頭頂葉の機能不全とも言われているのです。

 

②ミラーニューロンシステムの機能不全

ミラーは鏡。鏡のように、相手の動きを真似して、新しい運動の学習と習得を可能にする脳内のシステムをミラーニューロンシステムといいます。このシステムの活動が低下しているため、不器用さがある…とも言われています。

 

DCDのアプローチ方法

現在、エビデンスの高いアプローチが徐々に出回るようになりました。

・NTT(ニューロモータータスクトレーニング)

・CO-OP

などがそれです。

詳しく知りたい方は、CO-OPの書籍があります。

子どもと作戦会議CO-OPアプローチ入門

専門家の私でもこのCO-OPを日常で取り入れるのは難しいなと感じたので、さらっと読んで、あ~こんなやり方もあるのね~って思っていただければいいかなと思います。

一番大事なのは、次にお話します。

 

3,不器用な子どもに対して親ができること。

原因は、内部モデルということが分かったので、内部モデルの形成の支援をすればよいのです。

DCD児は、内部モデルが破壊されているわけではないので、他の子よりも時間がかかったり、より応用が効きにくかったりしますが、時間をかけてゆっくり習得すればよいのです。

 

しかし、DCDの存在すら気づいていないママさん達…子ども達になんていうと思います?

早くしてよ~

なんでそれできないの~?

こないだ教えたじゃん~…

はい、これを言われた子どもはどう思うでしょうか…。

そう、自己肯定感は爆下がりし、どんどん挑戦を恐れるようになります。

 

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ママさん自身が、そんな風に育てられてきてしまった場合もあるので、ぜひアサーションの記事も一緒にご覧ください。

 

 

不器用な子ども達には、まずはやり方を一緒に手取り足取り伝えてから(やり方は専門家と相談しながら)、親ができることは『待つこと』。

 

そして、できた所だけをフィードバックする。

例えば、ジャケットを着る動作だったら、

『ジャケットを手に取ったね。』

『片方だけ腕を通せたね。』

『チャックの部分を持てたね。』

『ボタンをやろうとしたね。』

など…結果ではなく、過程に注目するのです。

 

過程に注目するということで、できたできないの結果だけでなく、スモールステップで物事に挑戦するようになります。

その挑戦こそが、尊いのです。

 

 

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まとめ

発達性協調運動障害(DCD)の診断はまだ日本では進んでいないこと。親ができることは、シンプルで待ってあげること。絶対に急かしてはいけません。急かしたら急かした分だけ、リスキーだということを覚えておきましょう。お子さんの自己肯定感は下がり、挑戦を恐れるようになります。それだけは植え付けてはいけない。私から伝えたいことは、挑戦できる子にしようということです。

自分の力を信じられないと挑戦できません。自分はできないんだ…と思っていたら、何もかも諦めてしまいます。そんな人生を送る子どもが一人でも減ったらいい…と思います。

 

今日あなたが生きていてくれてありがとう。

今日も育リンピック優勝おめでとう!!

 

 

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言語聴覚士という専門家だった私が、発達障害児・双子を育ててみて、わかったことは3つ。

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この記事を書いている私はこんな人。

小3双子の母。言語聴覚士。

長女は、軽~中等度知的障害、自閉症スペクトラム。ホームスクーラ-。

次女は、軽度のADHD・自閉症スペクトラム。公立小学校の授業を自分で選択し、部分登校している(ハイブリットスクーリング)。

子育て中に、アドラーの心理学を学んだり、教育移住を経験し、『人との対話』が世界で1つの家族の幸せに辿りつける方法だと気付く。 ”置かれた場所で咲きなさい”ではなく、”咲ける場所を探していこう”という子育てスタンスで、学校と学校外の学びの場を重要視している。 子育てをしているママ達が幸せな人生を送り、生き方にフォーカスできるようお茶会・コーチング・コンサル・講座を開催している。『無理』という言葉のない、自分の可能性を無限大に信じられる世界を目指す。