こんにちは、ゆうです。
普段あなたはこんな風に思っていませんか?
・自閉症やADHDと診断されたけど、それと不器用って関係あるの?
・不器用で、体育の授業やそのほかの授業で支障が出ている。
・リコーダーや定規がうまく使えない。
・小学生なのに食べこぼしがひどい…。
・お子さんが不器用が故に色んな事がめんどくさいとよく言う。
そんなあなたに読んでほしい記事にしました。
この記事を読むと…
・不器用になる原因が理解できる。
・DCDを理解するために必要な情報が入手できる。
・不器用へのアプローチ方法が理解できる。
- 発達性協調運動障害(DCD)の子どもに対して親ができること
- 1,発達性協調運動障害(DCD)の現状を知ろう。
- 2,発達性協調運動障害(DCD)の原因とアプローチを知ろう。
- 3,不器用な子どもに対して親ができること。
- まとめ
発達性協調運動障害(DCD)の子どもに対して親ができること
結論
急がば回れです。
ポイントは3つ。
① DCDの現状を知ろう。
② DCDの原因とアプローチを知ろう。
③ 不器用な子どもに対して親ができること。
専門的な事も話すので、ざっくり知りたい人は①と③だけ読んでください(^^♪
1,発達性協調運動障害(DCD)の現状を知ろう。
現状、DCDの診断がどんな風に行われてるのかを説明します。
実は、日本ではまだ検査が確立されていません(2023.1月現在)。
候補となる検査はいくつかあります。
・国際標準バッテリーM-ABC2
・DCDQ
・MOQ-T
この3つですが、まだ日本では標準化されておらず、診断できるDrが少ないのが現状。
=DCDなのに、診断されていない人がたーーーーーくさんいるって事。
実際、発達障害児の86%は不器用で日常生活に支障が出ているとされています。(厚生労働省令和2年度障害者福祉推進事業「障害児者の感覚の問題に対する評価と支援の有効性の調査」にて)
就学児の5-10%不器用なお子さんがいます。
2,発達性協調運動障害(DCD)の原因とアプローチを知ろう。
次に、DCDはどうやって起こるのか、どういうアプローチがあるのかを簡単に説明したいと思います。
原因は2つ
①内部モデルの障害
②ミラーニューロンシステムの機能不全
…チーン。なんだなんだ…?難しそう!!
そうなんです、詳しく説明してしまうと2時間ぐらいかかるので、すごくざっくり話します。
①内部モデルの障害
例えば、テニスで、ラケットの振り方や力加減、角度、身体の使い方などが習得できたとしましょう。その人は、バドミントンや卓球、野球などの他の球技でも、再度1から運動学習しなくても、テニスで習得した手続き記憶を使って、動きの応用が効きますよね。
これは脳内の内部モデルが正常に働いているからなんです。
テニスでこのぐらいの力で打ったら相手に届くかなぁ?と運動予測を立て、実際のラケットから手→腕→肩などに伝わる感覚フィードバックと、相手にボールが届いた結果を統合して、このラケットでこのボールならこのぐらいの力で打てばいいのかと学習するわけです。
そして、この運動予測や感覚フィードバックを受けて、再度計画を立てるなど、脳内の小脳・頭頂葉で行われているとされています。
DCDの原因は、小脳や頭頂葉の機能不全とも言われているのです。
②ミラーニューロンシステムの機能不全
ミラーは鏡。鏡のように、相手の動きを真似して、新しい運動の学習と習得を可能にする脳内のシステムをミラーニューロンシステムといいます。このシステムの活動が低下しているため、不器用さがある…とも言われています。
DCDのアプローチ方法
現在、エビデンスの高いアプローチが徐々に出回るようになりました。
・NTT(ニューロモータータスクトレーニング)
・CO-OP
などがそれです。
詳しく知りたい方は、CO-OPの書籍があります。
専門家の私でもこのCO-OPを日常で取り入れるのは難しいなと感じたので、さらっと読んで、あ~こんなやり方もあるのね~って思っていただければいいかなと思います。
一番大事なのは、次にお話します。
3,不器用な子どもに対して親ができること。
原因は、内部モデルということが分かったので、内部モデルの形成の支援をすればよいのです。
DCD児は、内部モデルが破壊されているわけではないので、他の子よりも時間がかかったり、より応用が効きにくかったりしますが、時間をかけてゆっくり習得すればよいのです。
しかし、DCDの存在すら気づいていないママさん達…子ども達になんていうと思います?
早くしてよ~
なんでそれできないの~?
こないだ教えたじゃん~…
はい、これを言われた子どもはどう思うでしょうか…。
そう、自己肯定感は爆下がりし、どんどん挑戦を恐れるようになります。
ママさん自身が、そんな風に育てられてきてしまった場合もあるので、ぜひアサーションの記事も一緒にご覧ください。
不器用な子ども達には、まずはやり方を一緒に手取り足取り伝えてから(やり方は専門家と相談しながら)、親ができることは『待つこと』。
そして、できた所だけをフィードバックする。
例えば、ジャケットを着る動作だったら、
『ジャケットを手に取ったね。』
『片方だけ腕を通せたね。』
『チャックの部分を持てたね。』
『ボタンをやろうとしたね。』
など…結果ではなく、過程に注目するのです。
過程に注目するということで、できたできないの結果だけでなく、スモールステップで物事に挑戦するようになります。
その挑戦こそが、尊いのです。
不器用なお子さんに使えるグッズをこちらで紹介しています。
まとめ
発達性協調運動障害(DCD)の診断はまだ日本では進んでいないこと。親ができることは、シンプルで待ってあげること。絶対に急かしてはいけません。急かしたら急かした分だけ、リスキーだということを覚えておきましょう。お子さんの自己肯定感は下がり、挑戦を恐れるようになります。それだけは植え付けてはいけない。私から伝えたいことは、挑戦できる子にしようということです。
自分の力を信じられないと挑戦できません。自分はできないんだ…と思っていたら、何もかも諦めてしまいます。そんな人生を送る子どもが一人でも減ったらいい…と思います。
今日あなたが生きていてくれてありがとう。
今日も育リンピック優勝おめでとう!!
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この記事を書いている私はこんな人。
小3双子の母。言語聴覚士。
長女は、軽~中等度知的障害、自閉症スペクトラム。ホームスクーラ-。
次女は、軽度のADHD・自閉症スペクトラム。公立小学校の授業を自分で選択し、部分登校している(ハイブリットスクーリング)。
子育て中に、アドラーの心理学を学んだり、教育移住を経験し、『人との対話』が世界で1つの家族の幸せに辿りつける方法だと気付く。 ”置かれた場所で咲きなさい”ではなく、”咲ける場所を探していこう”という子育てスタンスで、学校と学校外の学びの場を重要視している。 子育てをしているママ達が幸せな人生を送り、生き方にフォーカスできるようお茶会・コーチング・コンサル・講座を開催している。『無理』という言葉のない、自分の可能性を無限大に信じられる世界を目指す。