
先日、中学生の娘からこんな相談を受けました。
「物を大事にしない友達がいて、ムカつくんだよね。
『物を大事にしたほうがいいよ。』って伝えたら、『嫌だ。』って言われた。」
私はこの話を聞いて、「その友達が悪いね。」とは言いませんでした。
その代わり、一緒に「事実・意見・感情」を整理してみたんです。
すると娘は、「なるほど!」という表情になりました。
今日は、その時に話した内容を紹介します。
「事実・意見・感情」は混ざりやすい
私たちは普段、この3つを無意識に混ぜて話しています。
でも、分けて考えるだけで、人間関係が驚くほどラクになることがあります。
まずは今回の出来事で考えてみましょう。

①事実
事実は、誰が見ても変わらないものです。
例えば、
・物を乱暴に扱っていた。
・物が壊れた。
・新しく買うにはお金がかかる。
これは誰が見ても同じ出来事です。
ここには「良い・悪い」はありません。
②意見
次に意見です。
例えば、
「物は大事にしたほうがいい。」
これは私はそう思っています。
でも、これは事実ではありません。
私の価値観です。
もちろん、多くの人がそう思うかもしれません。
でも、全員が同じ考えとは限りません。
だから相手には、
受け取る自由もあれば、
受け取らない自由もあります。
娘はここで少し驚いていました。
「えっ、これって事実じゃないの?」
と。
でも、
「大事にしたほうがいい。」
は、あくまでも私たちの意見なんです。
③感情
そして最後は感情です。
娘は、
「ムカついた。」
と言いました。
これは誰にも否定できません。
「そう感じた。」
それが感情だからです。
感情に正解も不正解もありません。
「そんなことで怒るな。」
ではなく、
「ムカついたんだね。」
でいいんです。
私が娘に伝えたこと
私は娘にこう伝えました。
「あなたが『物は大事にしたほうがいい。』と思うのは素敵なことだよ。」
「でも、それはあなたの価値観。」
「相手には、その意見を受け取る自由も、受け取らない自由もあるんだよ。」
すると娘は、
「あぁ、そういうことか。」
と少し納得したようでした。
相手を変えることはできない

私たちはつい、
「正しいことを言えば相手は変わる。」
と思ってしまいます。
でも実際は違います。
どんなに正しいことでも、
相手が受け取るかどうかは相手が決めます。
これはアドラー心理学でいう「課題の分離」にもつながる考え方です。
伝えることは自分の課題。
受け取るかどうかは相手の課題。
だから、
「なんで分かってくれないの!」
と苦しくなる必要はありません。
私自身も昔は混ざっていました
実は私も以前は、「物を大事にしないなんてダメ。」と思っていました。
でも今思うと、それは私の価値観でした。
もちろん、私は今でも物は大事にしてほしいと思っています。
だから子どもにも伝えます。
でも、
「相手が受け入れるかどうかは相手が決める。」
そう考えられるようになってから、人との関わりがずいぶんラクになりました。
中学生になって感じた成長
今回の会話をしていて、一番嬉しかったことがあります。
娘が、
「なるほど。」
と考えながら話を聞いていたことです。
以前なら、
「でもさ!」
で終わっていたかもしれません。
それが今では、
「事実と意見って違うんだ。」
「感情は否定しなくていいんだ。」
と、自分で整理しながら考えられるようになっていました。
中学生になると、一気に会話の深さが変わるんですね。
思わず、
「成長したなぁ。」
と感動してしまいました。
子育ては「答え」を教えることではない
私は最近、
子育てで大切なのは「答え」を教えることではなく、
考え方を一緒に整理することなんじゃないかと思っています。
「これは事実かな?」
「これは意見かな?」
「今、どんな気持ち?」
そんな問いかけを重ねることで、子どもは自分の頭で考えられるようになります。
そして、その力は学校だけでなく、友達関係や社会に出てからもきっと役に立つはずです。
子どもが大きくなるほど、「正解」を渡すよりも、「考え方」を渡す。
そんな関わりを、これからも大切にしていきたいと思っています。
🍀あとがき
このブログを書きながら改めて感じたのは、「事実・意見・感情」を整理することは、子どもだけでなく大人にも必要だということです。
SNSや職場、夫婦関係でも、私たちはつい自分の意見を「事実」のように話してしまうことがあります。
だからこそ、一度立ち止まって、
「これは事実?意見?それとも感情?」
と考えるだけで、人との関係はずっと穏やかになるかもしれません。
これからも「家族会議メモ」として、わが家で実際にあった出来事や、子どもたちとの対話から学んだことを発信していきます。誰かの子育てや人間関係のヒントになったら嬉しいです🌱