今日は、療育にこれから行こうと思っている方向けです。療育を受けるあなたへ私からお伝えしたいことがあります。療育とは何か、定義、意味、意義をしっかりと頭に入れてから、お子さんとあなたが輝ける人生に向けて踏み出していきましょう。ぜひ、療育に繋がる前の方は一読してください。
目次
- これから民間療育に行くあなたへSTの私からお伝えしたいことがあります
- ①民間療育まで繋いだあなたは素晴らしい
- ②療育とは何か?を確認しておきましょう。
- ③早期療育は絶対にあなたとお子さんのためになる
- まとめ
こんな方々に向けて書いています。
◆発達障害グレー・発達障害と診断を受けたばかりの親御さん
◆これから療育を探したり、受けたりするお子さんの親御さん
◆これからの時代を生きる障害児に親がしてやれることは何かと悩んでいる方
これを読めば、このような結果が得られます。
◆療育でできることとできないことが明確になります。
◆療育に行く意義を理解できます。
これから民間療育に行くあなたへSTの私からお伝えしたいことがあります
まず、結論から3つ言いたいことがあります。
①民間の療育まで繋いだあなたは素晴らしい
②療育とは何か?を確認しておきましょう。
③早期療育は絶対に子どものためになる
です。
3つを詳しく説明していきます。
①民間療育まで繋いだあなたは素晴らしい
これは、本当にすごいですよ。
特性があるのに、見過ごされてしまって小学校1年生(1年の壁)や3年生(3年の壁)で表にバンと問題が雪崩のように出てきてしまう子もいますからね。
しかも、小学校中学年ぐらいまで見過ごされてしまうと、修正が効きにくいので、後が大変です…。
その前に、あなたはお子さんの特性を見極める場所に連れていくことができたという事実。まずは、自分を褒めてあげてください。
②療育とは何か?を確認しておきましょう。
発達障害の診断が下りたり、発達グレーと言われ、何が何だかよくわからないうちに療育に行くことになった…なんて方は多いのではないでしょうか。
療育の定義を読んでみましょう。
療育とは『障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるよう援助するする取り組み』です。
これだけ読んでしまうと、『色々できない所をできるようにしてくれる場所なのかしら』という期待が膨らみませんか?^^; 療育初めましてのママさん達は、能力を伸ばす>>>環境調整と思っている方があまりに多い気がします。
はっきり言います。
その考え改めましょう!
1)療育とは、親の視点を整えるために行く!先に変わるは親!
療育は、どこが苦手でどこが得意なのかを見極めて(これを評価と言います)、得意を伸ばす!そして、苦手な箇所の能力を伸ばすと同時に、福祉機器やICTの利用や周囲の人々の理解を促す環境調整をしていくという意味合いが大きいと思っています。
私は、能力を伸ばす<環境調整だと思っています。
もちろん、能力も上がりますよ。そこの希望は捨てなくて大丈夫なのですが、それは、環境調整が整った上でぐんと伸びることが多いというお話です。
専門家は、まず評価を重要視します。そして、得意なことや残されている能力を存分に伸ばしていこうとします。
専門家はどちらかというとお子さんの『できている部分』に目がいくのです。
一方、発達を指摘されたママ達はどうでしょうか。
子供の『できない部分』にばかり目がいっている方が多い…というかほとんどだと思います。これは無理もありません。突然『発達障害かもしれません』なんて子どもの将来を揺るがすものを突き付けられたら、本当に心配になりますからね。
療育は、”子供を見る親の視点を整える”という意味合いもあると思います。得意なことを伸ばしている間に、苦手な能力も同時に引き上げられたりもします。ですので、この『できる部分』に着目することはとても大事なのです。
療育とは、【子育てはこうすべき】という呪縛を取り去って、世界で1人のお子さんを見る親の視点を整える場所。
*私が『世界で1人お子さん』と使う理由は、見本がない。全く同じ人生を歩む人は誰一人としていない。ということを強調したいからです。
私達は、常にパイオニア(開拓者・先駆者)なのです。
2)障害と特性を区別して考えましょう。
発達障害というのは、その人の特性であって、『障害』ではありません。
たとえば、私の主人、木材を切る作業をしていますが、精密な作業で、1mm単位で切っているそうです。
私は、大雑把で、細かい作業が苦手です。よく言えば寛容です(笑)
そんな私が、主人の職場に行ったらきっと『発達障害』という診断を受けることになるでしょう。
障害というのは、環境とのミスマッチで起こるものなのです。
ですので、たとえ特性があったとしても環境が整っていれば、それは障害とは言わないのです。(*障害の害は、環境に対していう。)
親が先に変わると上記しましたが、なるべくこの障害を大きくしないためにも、親の私達が、子どもが輝ける環境を先に勉強して、社会ではどういう配慮が必要だろうか?と学生時代に考えておくとよいでしょう。
3)療育とは、健常児に近づくために行く場所ではありません。
単純に知的機能指数・発達指数を伸ばしたり、テストの点を伸ばしたり、皆と同じようなことができるように…ということではありません。
できないことができるようになるという期待が、実際に行ってみると『全然、できるようにならない』『いつになったら、訓練らしいことをしてくれるのかしら』というような不安や不満を駆り立ててしまうのではないかなと思います。
『療育とは、できないことを平均値まで持っていく訓練ではありません。』
『療育とは、健常児に近づくための訓練ではありません。』
『療育とは、世界で1人のお子さんが輝ける未来に向けて、どうしていくとよいか一緒に考える場である』
ということを頭に入れておいてください。
4)療育とは、健全な学校生活を送るために行く場所ではありません。
学校生活は、9年~16年続きます。
その後の社会人として、人間は何年生活することになりますか?
人生100年時代に突入しています。
きっと、40年、50年、60年と社会人として生活することになるかもしれません。
私達親が重要視するのは、学校ではありません。
この子達が社会で生活するために困らないように支援していくのです。
個人的主観ですが、現代の日本の学校教育は、令和という時代にマッチしていません。そのような場所で、9~16年学んでしまった子ども達は、社会とのギャップに戸惑うのです。産業革命後の指示通りに動ける人間は、もう令和にいりません。
学校で適合できなくても、社会でやっていける人は往々にしています。
私達は、学校適合者を育てるのではありません。
できないことがあっていいのです。
『助けて』と言える人間を育てることができれば、生きていけます。そのために必要なことをこれから一緒に学んでいきませんか?
▽助けてといえる子どもを育てるために↓
③早期療育は絶対にあなたとお子さんのためになる
よく皆さんからの質問で、『早期療育のメリット』を聞かれます。メリットはあります!確実にあります!!
1)特性にあった関わり方ができるようになる
まず療育では評価をするので、評価をもとに関わり方や訓練が決まります。訓練を1か月やった方と、数年やった方では子供の様子は全く違ってくると思います。特性を理解できずに過ごしていくと、親御さんはきっと子供に対して『どうしてできないの!?』と怒りがちになり、子供の自尊心がボロボロになります。そうなると、一番恐ろしい二次障害へと繋がります。また、親御さん自身も心を病むケースも多いと思います。
2)親が安心して相談できる場所ができるということ
私は、療育の先生や療育で出会ったママ友さんには本当に感謝しています。『いつでも相談してくださいね。愚痴でもなんでも。』と言ってくれたスタッフさんたち、辛い気持ちを『うちもそうだよ~』と共感してくれたママ友。これらの方がいなければ、今の私はないでしょう。
自分の気持ちを本当に素直に出せる場所を確保しておくということも療育の役割だと思うのです。
考えうる早期療育のデメリット
ないと言ってもいいのですが、一応出しておきます。早くに療育に繋がれて、よしこれからやるぞ!と意気込んでいる親御さん。素晴らしいです。
しかし…早すぎると検査が取れないんです^^;
発達検査をやる適応年齢というのがありまして、その範囲内であっても『もう少し集中が安定してきてから…』など専門家の判断がありますので、焦らずいきましょう。
検査についてはこちらに書きました。
まとめ
これから民間療育に行くあなたへ言いたいことは、3つありました。
そこまで繋がることができたあなたを賞賛しましょう。
療育とは何か、定義・意味・意義を把握しておきましょう。
早期療育のメリットは必ずあります。ただし早すぎても評価や検査が取れないので焦らずいきましょう。
Twitterを見ていると、本当に皆さん療育の送り迎えを含めすごく頑張っているなぁ…と思います。自分も頑張っていたのですが、一度頑張りすぎてオーバーヒートしたので、それからはセーブして利用するようにしました。皆さんも、療育疲れしないよう…頑張りすぎずやっていきましょう。
今日もお付き合いありがとうございました。
▽続きはこちら。
▼療育で一番大事なのは、【感覚入力】【体幹】。こちらで解説しています。
子育て中に、アドラーの心理学と自己理解を一緒に学んでみませんか?
言語聴覚士という専門家だった私が、発達障害児を育ててみて、わかったことは3つ。☆『自分という人間を知れば、子育てがしやすくなる。』
☆『失敗を何度も許された人が、人の失敗を許せる。』
☆『自分を律することができるのは、選択肢を持ち選んできた人。』
私が子育て中に、人が変わったと言われるのは、アドラーの心理学と自己理解があったからと自信を持って言えます。
ぜひ一緒に学んでみませんか??^^
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ゆう@発達障がい児×双子ママ (@syuhutago25) on Twitter
ママは、いつでも100点満点!!今日も頑張りすぎずにいきましょう!