赦し、信じて、手放すブログ

自己理解コーチ/アドラーELMリーダー/言語聴覚士/小6双子の母。自分が自分を大事にできる人生を✨

子どもの自由と権利を守るために私達親は何ができるか?

こんにちは山田です。

 

谷口さんの書籍のアウトプット記事です。

この書籍…赤線が自分的に多すぎてまとめられません…

なので、数回にわけて私的レビューをしていこうと思います。

自分に嫌われない生き方

自分に嫌われない生き方

 

「あなたのため」が苦しかった私へ 〜谷口たかひささんの言葉で気づいたこと〜

 

「私はあなたの意見には反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利は、命をかけて守る。」

谷口たかひささんが紹介していたこのヴォルテールの言葉に、私は思わずハッとさせられた。
“その人が好きかどうかより、その人といるときの自分が好きか”。
なんて深い問いだろうと思った。

谷口さんは続けてこう言っていた。
「“あなたのため”という言葉を使う人の多くは、自分の思い通りに相手を動かしたくて、そのパワーワードでコントロールしようとしているのではないか」と。

…それを聞いたとき、私の胸にグサグサと矢が刺さった。

子育ての中で「あなたのためを思って言ってるんだよ」とか、「こんなことしちゃダメでしょ」と言った自分の声が、頭の中にいくつもリピートされた。

結局私も、自分の価値観や「こうあるべき」を子どもに押し付けていたんじゃないか?
「自分が我慢してるから、子どもにも我慢させたくなる」って、ほんとそう。

でも谷口さんの言葉は、そんな私を責めるためのものじゃなくて、
「まずは自分の違和感に気づこうよ」っていう優しい問いかけのように響いた。

だから私は、子どもに何か言いたくなったときこそ、
「私、何か我慢してないかな?」
「これ、私の思い込みじゃないかな?」
って、自分自身に問いかけるようにしている。

“子どもを変えようとする前に、自分を見つめよう”。
谷口さんの言葉は、私にとってそんな原点回帰のスイッチになっている。

 

「自由」と「放任」は違う。~子育てにおける“対話”の力~

「自由って、何だろう?」
谷口たかひささんの話を聞きながら、ふとそんなことを考えた。

私たちはよく“自由にやっていいよ”って子どもに言うけれど、それって本当に“自由”なんだろうか。
谷口さんはこう言っていた。
「自由とは、他人の自由を損なわない範囲内で認められるもの。それが、民主主義なんです」と。

つまり、「ただ好きにしていい」ではなく、お互いの価値観をすり合わせながら、自分もOK、相手もOKな空間をつくっていくこと。それが本当の“自由”なんだと思った。

じゃあ、そのために必要なことは?
谷口さんが話していた、イギリスでの“ディベート教育”にヒントがある。

彼はこう語る。
「最初、僕は“ディベート=自分の意見で相手を論破するもの”だと思っていました。だけどイギリスでは、毎日のように“立場を交換して”ディベートするんです。最初は『なんでやねん!』って思ってた。でも、あれが本当にありがたかった」

相手の立場に立ってみる。
自分が反対していた側の視点に立って言葉を探す。
それがいかに難しく、自分がどれほど偏っていたかを思い知らされる経験だったそう。

この“立場の交換”って、子育てでもまさに大事なこと。

「どうしてこの子はこう言うんだろう?」
「私が子どもだったら、どう感じるかな?」
「私、いま満たされてる?自分が満たされてないからイライラしてない?」

そんなふうに、ただ“権限”を与えるんじゃなく、“対話”を重ねながら自由を育んでいく。
それが放任とは全く違う、「つながりのある自由」だと私は思っている。

 

「それ、ホントに“事実”? ~価値観の押し付け合いから抜け出す~」

ドイツやスウェーデンの小学校の教科書には、こんなことが書かれているそうです。
「事実」と「価値観」を分けて考えることの大切さ。

事実は基本的にひとつ。
たとえば、「牛は草食動物」というのは、誰が見ても変わらない事実。
でも、「猫が一番かわいい」は…それはもう完全に価値観ですよね(笑)

谷口たかひささんは、こう言っていました。
「事実を正すことには意味があるけれど、価値観をぶつけ合っても喧嘩になるだけです」
そして、「価値観には共感はあっても正解はない」と。

これを聞いて、私は「うわぁ、やば…」って思いました。
だって、今の日本って――いや、私自身って――この価値観の押し付け合い、やってるかもしれないって。

「朝活したほうがいいよ」
「本は毎月1冊読んだほうがいいよ」
「プロテイン飲んだほうが体にいいよ」
…これ全部、“あなたのため”って顔してるけど、実は価値観の一方通行。

もちろん、誰かのおすすめが役に立つこともある。
でもそれが“事実”じゃなくて“価値観”だとわかっていれば、「へ〜、そういう考えもあるのね」と受け止められる。

逆に、「なんでやらないの?」「それじゃダメだよ」って言い方をされたら、そりゃあ反発したくもなる。

子どもとの関係も同じ。
「ゲームばっかりしてないで勉強しなさい」って言いたくなること、ある。
でもそれって、本当に“事実”なんだろうか?
それとも、“私の価値観”を押し付けてるだけなんじゃないか?

価値観の違いを、違いとして尊重できる社会。
それって、家庭の中から始まるのかもしれないな…と、私は思っています。

自分に嫌われない生き方

自分に嫌われない生き方

失敗する権利を、子どもから奪ってない?~親として“信じて待つ”という覚悟~

「この子にはまだ早い」
「それはちょっと無理でしょ」

私たち大人は、無意識にこんな言葉を使ってしまいがち。
だけど、それって――本当に“子どものため”なんだろうか?

谷口たかひささんがドイツで見た、小学校のエピソードが心に残っている。

ある日、6歳の子が学校にお弁当を忘れてきた。
「先生、お弁当を忘れてしまいました」
そのとき、先生はこう返したそう。

「どうする?」

日本だったらきっと、すぐに親に電話して「持ってきてください」って頼むのが定番。
でもドイツでは、子ども自身に選ばせる。

① 友だちに少しずつ分けてもらう
② 自分で親に電話して頼む

ちなみに、①を選んだ場合は、だいたい“あまり人気のないおかず”が集まってくるらしい(笑)
②なら、親にお願いする勇気と責任が必要。しかも、電話は先生がかけても、“お弁当を持ってきて”とは子ども自身が言わないといけない。

そういう小さな体験を通して、「忘れ物ってこうなるんだ」「自分で頼まないと解決しないんだ」と、子ども自身が“自分の課題”として受け取っていく。

谷口さんは言っていた。

「僕たちは知らず知らずのうちに、子どもから“権利”を奪っている」

考える権利
選択する権利
行動する権利
そして――失敗する権利

私、この話を読んで震えた。
ああ、ここだな。日本の親に一番届けたいところは。

私たちはよく「学校がどうにかしてくれるでしょ」「家庭でも声かけてくださいって言われたから…」と、“呼びかける”ことはするけど、**本当にそれ、子どもの課題になってる?**って思う。

結局、自分の人生に責任を持つのは、その子自身。
だからこそ、小さいころから「決断する」「選ぶ」「失敗する」経験が必要なんだよね。

…なんて、えらそうに言ってる私も、心配しすぎてお弁当届けに行っちゃうこと、正直ある(笑)
でも、届けたあとには思うんだよね。「あれ、ほんとに必要だったのかな?」って。

“信じて待つ”って、やっぱり覚悟がいる。
でも私は、子どもが「やっちゃった…」と落ち込んだ時にこそ、「大丈夫、やり直せるよ」と言える親でありたいと思ってる。

 

子どもを“正しく”見るってなんだろう?~8つの知能とストレングスファインダー~

今回、谷口たかひささんの話を通して改めて感じたことがある。
それは――子どもをちゃんと“人”として見るということ。

「まだ早い」「無理かも」って決めつける前に、
「この子は、どんな力を持ってるのか?」「どこに種があるのか?」を、大人が探していくこと。

そのための視点として、最近はじめて知ったのが、ハワード・ガードナーの多重知能理論だった。

これは、「人間の知能はIQだけじゃない。8つの異なる知能があるんだよ」という考え方。
例えば…

  • 言語的知能(ことばに強い)

  • 論理数学的知能(論理や数に強い)

  • 音楽的知能(音やリズムに敏感)

  • 身体運動的知能(体を動かすことに優れている)

  • 空間的知能(イメージ化やデザインが得意)

  • 対人的知能(他者との関係づくりがうまい)

  • 内省的知能(自分の内面を深く見つめられる)

  • 自然認識知能(動植物や自然への感性が強い)

これを知ったとき、「あ、どんな子にも“得意”ってあるんだ」って、ストンと腑に落ちた。
しかも、ストレングスファインダーの資質とも組み合わせて見ると、その子の個性の輪郭がぐっと浮かび上がってくるんだよね。

「この子の良さって、目立たないけどここなんだ」
「この子の力、こうやって伸ばしてあげられるかも」

そんなふうに思えると、
「ちゃんとしなきゃ」じゃなくて、「この子らしく生きていける道って何かな?」と考えられるようになる。

私たち大人が子どもを“見る目”を変えたら、
子どもも、自分を信じて歩き出せるのかもしれない。

自分に嫌われない生き方

自分に嫌われない生き方

おわりに:迷いながらでも、今日からできること

「じゃあ、私に何ができるんだろう?」

谷口たかひささんの話を聞いたあと、私はそんなふうに自分に問いかけた。

世界のこと、社会のこと、子どもの未来のこと。
考えるほどに、答えが見つからなくなることもある。
「私なんかにできることあるのかな」って、立ち止まってしまう日もある。

でも、谷口さんの言葉を通して、私はこんなふうにも思えるようになった。

迷いながらでも、一歩踏み出すことが、誰かの未来につながるんじゃないかって。

だから私は、今日から小さなことをやってみている。

たとえば――

  • 子どもが失敗したとき、まずは「どんな意図があったのか」を見つけて言葉にしてあげる。
     「〇〇したかったんだね」って。
     そのうえで、「私に何かできることある?」って聞いてみる。

  • 「早くしなさい」って言いたくなったら、まずは深呼吸して自分の感情に気づく。

  • 子どもが得意そうなことを見つけたら、「それ、いいね!」ってまっすぐ伝える。

  • 自分自身にも「今、何がしたい?」って問いかける時間をつくってみる。

どれも、完璧にはできてないし、つい感情が先走ってしまうこともある。
でも、「私もまだ成長途中なんだ」と思えるようになっただけでも、ちょっと楽になった。

子どもは、私たちの“背中”を見て育つ。
だからこそ、私自身が、自分の言葉で考えて、自分の意思で選ぶ姿を見せていきたい。
間違えても、遠回りしても、またやり直せると信じられるように。

そんな思いを、私はこれからも大事にしていきたいと思っています。

 

 

 

 

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